2009年6月 8日 (月)

世界で一番好きなお好み焼き

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大学の正門前には小さなお好み焼き屋があった。

毎晩、毎晩腹をすかした寮生がたむろして語り明かした場所だ。
人生論から始まり、果ては宇宙論まで、焼酎を片手に長い夜を語り明かしていた。

残念ながら、バブル時代に地上げをされて、今は横浜に引っ越している。
東京で仕事が終った後、いつもふらりと寄ることが十数年来の楽しみである。
店主は米寿に近くなっているが、驚くべきことに、僕が初めて会った時と全く変わっていない。

荷物を置いて、近くの銭湯に行き、身体を流す。
その間、お好み焼きは鉄板の上で僕の帰りを待っていてくれる。

できたてのお好み焼きにヘラをサクッと入れるこの瞬間、いつも僕は、18才の自分に帰ることができる。
今も昔も変わらない大きさと味、たくさんの友人の消息を聞きながら、焼酎で喉を潤していく快楽。

大都会の片隅にある僕の唯一のなじみの店。
僕の知らない寮の仲間も、時代を超えて集える場所。

そんな素敵な場所が今も存在する幸せに、今夜もストレートの焼酎で乾杯しよう!

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2009年6月 6日 (土)

世界で一番好きだった場所

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27年前、この建物から私の新しい人生が始まった。
4人一部屋の男子寮、世の中の流れと思いっきり逆行する空間。
家賃は月300円、大きな浴場と学生が自ら運営する食堂があった。
月2万円もあれば生活できるこの世のパラダイス。
春は満開の桜に彩られ、よく晴れた冬に日には遠くに富士山が見えた。
葉っぱを落とした欅の梢に縁取られ、青空はステンドガラスのように輝いていた。
建寮から約40年、私たちの喜怒哀楽と思い出が一杯詰まっ建物。
今、改修工事が行われ、新しい一歩を踏み出そうとしている。
最後の日、ここに来ることができた幸せに感謝。
願わくば、この建物に染み付いた精霊となり、ずっと酒を飲んでいたい。
もう会えない先輩や可愛い後輩たちと、もう一度、一緒にストームをやりたい。

永遠なれ! 世界で一番好きだった場所・・・。  

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2009年6月 1日 (月)

いつかは骨になる

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しばらく東京で仕事をしていた。
今日は最後の日、国立科学博物館に行った。
大恐竜展の肉食恐竜の前で足が立ちすくんだ。
「生き物、いつかは骨になる」
冷徹な事実を胸の中で反芻しながら、新幹線に乗った。
心をずっと塞いでいることをぼんやりと考えていた。
恐竜の前で体験した、長い時間で揉んでみると、意外にあっさりと消化できるような気がしている。

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2009年5月23日 (土)

緩い関係

Cat2近くにはいるけれど、従うわけでもなく、マイペースで生きている。猫が、どうしても必要と言うわけではないが、いた方が鼠を寄付けないですむ。人間と猫の築いてきた関係は非常に緩い。しかし、時折見せる愛くるしい表情に思わず顔が緩いんでしまう。実は、あまり何にもより係らずに生きている姿に共感を覚えているのかもしれない。今年のテーマはやはり猫と街にしよう。

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2009年5月19日 (火)

猫のいる街 佐柳島にて

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人を見て、のこのこやって来る様子を見ると、多分、観光客が餌をくれることを学習しているのだろう。家猫のルーツを僕は知らない。しかし、人間が食べものを貯蔵することを始めたことが、家猫の登場であったことは想像に難くない。
僕の実家は江戸時代に建てられたボロボロの町屋だった。
祖父は裏庭に残飯を置くのであるが、食べにやって来た猫を血相を変えて追い払うという矛盾した行動をとっていた。
その理由は遂に死ぬまで聞くことができなかった。「猫は猫やけん・・・」としか聞いたことがない。
祖父も死に、実家の周りの屋敷も取り壊されて、いつのまにかうちに来る猫はいなくなった。あっという間に、ネズミが巣食うようになったのには驚かされた。
その時、祖父の行動が少し判ったような気がした。

年々、味気ない街が少しずつ広がっているように思う。
そんな街で猫を見ることは稀だ。
猫がいる街は、何か独特の趣が漂っている。
そんな空気をよく忘れかけている自分がいる。

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2009年5月18日 (月)

猫の瞳

Resize0331最近思うことがある。島の猫の元気がない。直島や小豆島など経済活動が活発な島の猫に比べ、離島の猫は痩せている。しょぼんとしていて、こっちまで悲しくなりそうだ。漁師さんのおこぼれもなく、虫を追い掛け回している姿は切ない。
瞳の奥に何か生命のいわれなき倦怠が宿っているような猫に会った。瞳に中の僕はどのように映っているのだろうか?

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或る春の日の回想1

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「佐柳島の 痩せ猫が 桜の下で 昼寝する」

しばらく、春からのたまった写真を順次公開していくつもり・・・。
仕事のせいで、1月からブログを更新できなかった。

半年間の残業生活で体重は70キロオーバーだ。
これでは夏山は厳しいかも・・・

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2009年1月24日 (土)

鞆を歩く3 しっとりとした場所

Syoji1 明円寺にて
町の人から声をかけられた。山の方に見える小さなお堂に登ると、町が一望できると言う。ただ、かなりキツイので観光客はあまり行かないらしい。
登山はお手のものなので、早速、坂道を上へ行くと、右手に落ち着いたお寺があったので見学。玄関の障子戸に冬の柔らかい陽射しが薄っすらと広がって美しかった。
この町は心が温まりそうな場所が、あたり前に残されているところが魅力なのだろう。少し座って日向ぼっこを楽しむことにする。
北側にある山並みが風を遮るためか、町の中は暖かく、とても暮らしやしすそうだ。
この町が中世からずっと人が暮らし続けてきた理由が分かった気がした。
お寺から鞆の町が良く見えた。
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2009年1月19日 (月)

鞆を歩く2 安国寺の庭園

Ankokujiteien_2安国寺は、室町時代の威風を漂わせる足利尊氏ゆかりの臨済宗の寺院である。
境内の奥にある枯山水は、室町中期の作庭で、1599年に安国寺恵瓊が修築したと言われている。
翌年には、関が原の露と消えるこの武将の、乾いた覚悟のような、この世への飽くことのない愛惜に似た風を感じると言えば、それは嘘に聞こえるだろうか?
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写真集 鞆の浦散策 こちらから>>>

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2009年1月18日 (日)

鞆を歩く1 頑張れ雀!

Suzume 鞆の浦にて
一年ぶりに鞆を訪れた。
古い屋根瓦で元気にたわむれる雀の群れ。寒い空の下、丸々とした体が何とも暖かそうだ。
古い民家は、家のあちらこちらに雀がお宿を作るのに向いた隙間がたくさんある。
僕の生まれた町も古い門前町なので、こういう風景を見ると、ついつい立ち止まってしまう。毎朝スズメの鳴き声で目を覚ましていた子供の頃が本当に懐かしい。
多分、そんな町は安心して人が暮らせる町だと思う。

古瓦 雀の子らと 笑いおり

写真集 鞆の浦散策 こちらから>>>

訂正のお知らせ
「只今、難破寸前」の中で記載に間違いがありました。「日丑丸」を「乙丑丸」に訂正します。

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